本屋をはじめた理由

自己紹介

今、出版業界や本屋が斜陽産業であると
言われるなかでなぜ本屋を始めたのか。
そこには2つの理由があります。

・静岡県を子ども達が笑顔でいられる場所にしたい
・大事にされてきた生き方や思いを次につなげたい

この2つが軸となって、
本屋を始めることになりました。

子ども達の笑顔であふれる場所に

2つの大きな経験が
子どものために仕事をしたいという
思いを芽生えさせてくれました。

■幼少期の恵まれた環境
店長、小笠原の故郷である静岡県富士宮市。
昭和の文化が残りつつ、
平成の新しい考え方が浸透しつつある、
そのような雰囲気をもつ街でした。

小笠原家の4人兄妹の一番上であり
なおかつ子育てに関わっていたこと、
近所のお兄さんお姉さんと遊んでいたこと、
中学生時代にさまざまな人と触れたこと。

上記の経験から、いつかは子どもに
携わる仕事をしたいなとずっと
考えていました。

■中学時代の悔しい経験
また、中学生時代に母子家庭の友達と
交流していたときに衝撃的な経験を
しました。
その友達の思いを実現するための
手助けができない。
自分にとって、歯がゆい思いを
残す経験でした。

当時、その友達と遊んでいると
地頭が良く、きっとこういう子が
街を良くしていくのだろうなと
思いました。
そして、その子も可能であれば
大学などのさまざまな方法で
いろいろな経験をしたいという
思いを持っていました。

しかし、家庭の事情もあり
友達は就職の道へと進んでいくことに。

彼の思いを知っていたのもあり、
複雑な心境でした。
自分には話を聴くことしかできない。
どうすれば、もっと彼を助けることが
できるんだろう。

もし、彼が進学などの方法で
より良い経験をつみ、
より適した場所で働いてくれたら、
より多くのひとに喜んでもらえるように
なるはず。

頑張りたいという思いを持つ
子をそっと支えることは、
その子にとっても、
その子が生活する地域にとっても、
良いことなのではないだろうか。

その成長した子が
今度は誰かのために何かをできる
”大人”になれば、
今よりも住みやすい街に
なっていくのではないだろうか。

5年、10年、
いやもっとかかるかもしれない。
それに、良い結果が
でないかもしれない。
でも、地域あるいは1企業が
真剣に子育て支援をすることは
長期的な目でみれば
大変価値のあることではないか。

中学や高校を経て、
少しずつ上記の考えが
形成されていきました。

■思いを実現するために
「自分がかかわりを持つ地域で
 1人でも多くの子に可能性を
 届けたい。
 そして、自分のひとりよがりではなく
 自分・地域・子どもの
 3者で一緒に可能性を
 作っていきたい!」
上記の思いを抱えた上で
大学の門戸をたたきました。

思いを実現するためにも、
大学ではさまざまな組織の
代表や副代表、会計職などを
担当して、いろいろな経験を
させて頂きました。

大学の卒業後には、
「ITの知識は
 今後絶対に必須になる!」
という考えから、
静岡県内のIT企業で
プログラマーとして2年勤務して、
一通りの考えかたを学ばせて
頂きました。

さまざまな悩みや苦汁の決断を
何度も、何度も、何度も、
大学生時代やIT企業の在籍時に
経験しました。

対人関係、
公私の時間の両立、
人事、お金、そして誰を信用するのか。

逃げ出したくなることが
月単位でありましたが、
そのたびに心のなかで
下記の思いが頭をよぎりました。
「将来の可能性をもつ子ども、
 光る原石をもつ人を育てる。
 そのためにも悔しい想いが
 あったとしても、
 ”勉強”だと思って頑張ろう。
 その悔しさがきっといつか
 子供たちが静岡県で生まれて
 良かったと思える場所を作る
 ことにつながるはず。」

また、悔しい経験をして、
いつも立ち直るための原動力を
くれたのは、周囲の温かい
支えでした。
与えすぎず、でも
本当に困ったときは
全力で支えてくれる。
幼少期から今までずっと、
家族、
友人、
知人、
近所のかた、
仕事仲間など
多くの良い人たちに
支えられてきました。

中学時代の悔しい想いだけではなく、
今までずっと支えてくれた
周囲の温かい支えが本屋を続けよう、
という気持ちにつながっています。

今まで自分が周りの大人たちに
やってもらったように、
今度は自分が、
次世代のお子さんたちが
心の底から笑顔でいられるような
場所を作る一翼を担わせて頂こう。
上記の思いを胸に
本屋を日々営んでいます。

(‘ω’)ノおまけ(‘ω’)ノ
周囲のかたから、
「精神的に図太いね」
と高確率で評価して頂きます。

もちろん、周囲の支えも
精神的な支柱になっています。

そして、最近ようやく気が付いたのが
自分の気質。
猪突猛進な部分があるということ。
この気質が、精神的な図太さに
つながっていました。

本を長年読み続けたこと、
代表職を長年取り組んできたこと
などなど。

様々な経験を経たことで、
一度なにかに集中すると
周りを一切気にせずに取り組む
という特性が生み出されました、
自分の中に。

直近の数年間でようやく
自覚することができました(>_<)

アクセルのふかしかたは知っているので、
現在ブレーキのふみかたを学んでいます。
急ブレーキにならないように
気を付ける毎日を過ごしています。

みなさんも過集中にならないように
お気をつけください!

大事にされてきた思いや考えを次へ

実家は9人家族。
祖父母、叔父、両親、4人兄妹。
みんな考え方や大事にしている思いは
違いました。
考え方は違うけど、
一緒に生活を営んでいく。
この経験が、色々な考えに触れる楽しさ、
ひいては人から話を聴く楽しさ、
そして本を読む楽しさへと繋がっていきました。

幼少期、両親が共働きだったこともあり、
祖父母に育てて頂きました。
祖父母からは人としての基本を
学ばせて頂きました。

挨拶すること、
謝罪すること、
感謝すること。

感謝はしっかりと言葉や行動で
示すこと。
何か嬉しいことをしてもらったら、
こちらも相手に喜んでもらえそうな
ことをすること。

両親や兄妹からは、
優しさを教わりました。

その人の成長をうながすためにも
むやみに人助けはしない。
本当に相手がこまっているときに
しっかりと手を差し伸べる。
自分が正しいと思ったら、
迷わず助ける。

本当に恵まれた環境にいたのだと、
今になって実感しています。

上記のような考え方や生き方はもちろん、
静岡県、静岡県の近隣地域で大事に
されてきたこと、文化を残すことも
大事なのではないかと考えています。

この文化を次世代につなげることが、
次世代の社会をより住みやすい
ものにしてくれる。

そのためにも、静岡県で大事にされてきた文化、
自分がお客様から預かった思いのこもった古本を
自分のできる範囲で保存していく。
上記の思いが常に心のなかにあります。

(‘ω’)ノおまけ(‘ω’)ノ
上記の文化を大事にするという考え。
実はお寺のかたからお話を聴いた
経験が根底にあります。

自分が在籍していた高校は
お寺のご子息が
世俗を学ぶために入学してくる、
という一風変わった風土のある
ところでした。

上記の高校に在学していたおかげで
地元の有名な寺社の裏側、
そして寺社の存在する意味などを
お坊さんから聴くことができました。

実は、寺社の見学に誘って頂いたときに
心のなかで葛藤していました。

心のなかの自分A
「ハリーポッター読みたい、
 今すぐに(>_<)」

心のなかの自分B
「新しい考えに触れてみよう・・・
 かな、どうしよう(>_<)」

結果としては、Bを採用。
Bのおかげで、目指すべき方向を
固めるきっかけを得ることになりました。

あのとき、寺社の見学に立ち会って頂いた
関係者のかたはもちろんのこと、
Bの案を採用した過去の自分に
勲章を贈りたいなと思っています。

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